2009-01-01から1ヶ月間の記事一覧

‘Hawaiian Blue’ に出会えた日

憧れていた生物にフィールドで出会うことはとても嬉しいことです。ということで、たまにはフィールドに出かけたお話でも。 Bさんらが高校生二人を連れてハワイマイマイの調査に行くというので(参考)、同行させてもらうことにしました。 道中、学部生と高校…

査読者の条件

先日のお話の続きです。 査読者は同じ研究機関に所属していない人から選ぶ、と明記してある雑誌もあります。今回の場合も、投稿した時は全く別の機関であったとはいえ、現在では同じ研究室に所属している人の論文を査読するというのはアンフェアな感じがしま…

ハワイマイマイの進化

ハワイの陸貝類の固有性の高さ(在来種のうち99%以上の固有率)は以前に紹介しました。その中でも、ハワイマイマイ類(写真)は、その殻が大型で美しい色彩をもつため、特筆すべきハワイの重要な生物といえます。一般にハワイマイマイ類とは、Tree snailと呼…

キツネザルの合法ドラッグ?

日曜の昼下がり、ぼけ〜っとANIMAL PLANET(ケーブルテレビの番組)を観ていたら、マダガスカルのクロキツネザルのおもしろい生態を放映していました。さっそくウェブで調べたら、YouTubeにもアップロードされていました。http://www.youtube.com/watch?v=KQ…

金曜日はセミナー

最近、朝と夜の気温が低めで、半袖では肌寒い感じです。といっても、自宅の気温を測定したら23℃もあってびっくりです。この低温?が原因か、研究室の建物の冷房も止まっているのですが、窓も開けられないうちの研究室の室温はどんどん上がって30℃に。研究室…

あこがれの昆虫学者

昆虫少年だった私は、いろいろな昆虫の形態や生態の写真を眺めるのが今でも大好きです。日本には、幾人かの著名な昆虫写真家がいて、それぞれの写真集は、発見ものの科学論文のように衝撃的で、言語の壁を容易に越え、世界中の人が楽しめるレベルにあると思…

査読という仕事

米国では、publish or perish、と言われるほど、研究者の仕事として論文を出版することは重要なことです。日本でももちろん、研究費を使って得たデータに基づき、論文を書き、さらにその成果に基づいて研究費を申請します。よって、研究費獲得とその成果たる…

ドードーの歌

今日の米国は、キング牧師の休日で、三連休最後の日でした。最近、アパートの部屋がとても過ごしやすいので、のんびりしているとあっという間に休みが終わることが多いです。しかし、せっかく天気も良いのに、外出しないともったいないのは確か。買い出しに…

ハワイの珍奇なる虫たち(2)網を使わず爪で狩るクモ

ハワイ諸島で独自に進化した興味深い生態の第二弾として、網を使って獲物を捕るのをやめてしまったクモの生態をとりあげてみました。 ハワイ諸島、カウアイ島にのみ生息するアシナガグモ科の一種、Doryonychus raptorは、前脚の先端にある爪が、他の種に比べ…

ハワイ諸島での種分化:‘Progression Rule’

ハワイ諸島が、北西方向に連なる歴史性を持っていることは紹介しました(ハワイ諸島形成史)。これを考慮することによって、ハワイで現在見られる多くの固有種がいかに進化してきたかを説明しようという仮説があります。 ハワイやガラパゴスのような海洋島で…

ハワイ諸島の形成史

ハワイ旅行に行ったら、まず聞かれるのがどこの島を訪れたか、でしょう。生物の話をするときも、島の名前とその位置は重要ですが、それには、それぞれの島の歴史が異なっていることが関連しています。ここで、ハワイ諸島の島の名前と歴史をまとめておきます。…

外来種スクミリンゴガイの起源

Defense後のパーティーがRさん宅であったので参加しました。Rさんもほっとした感じで、supervisorも(奥さんも)なかなか大変だと感じました。 さて、今回のDefenseの内容は、日本でも田んぼの害虫としておなじみのスクミリンゴガイ(ジャンボタニシともいう…

Ph.D Defense

暴風予報で大学は閉鎖されたものの、なんとかKさんのDefenseが開かれました。審査の先生たちだけでなく、学生、掃除のおばさんから、事務の人、本人の奥さん、先生の奥さんまで、実に多くの人が参加していました。 これまで3度ほど行われたDefenseを見て、…

地元高校

昨晩は少し遅かったというのもあって、今日は比較的遅くに出勤。うちのアパートは、Makikiという場所にあって、ひと山こえてManoaのUHキャンパスまで毎日自転車で通っています。今日は、気温も高めで、自転車で坂を登ると汗が吹き出てくるほどでした。その坂…

研究者が語るとき

新しい解析を使うべきか、昔の解析のままいくべきか、あれこれ考え事をしていたら、いつの間にか日が暮れかけていました。古い解析を改善した新しい解析の方が良いのですが、以前の研究との比較をするためには古い解析の値を使いたいところです。 帰ろうとし…

島の固有種:その進化

これまで島では固有種と固有種ではない在来種がいることをしばしば述べてきました。しかし固有種にもその起源によって区分があります。前回は、島には、(1)Oceanic islands(海洋島)、(2)Continental islands(大陸島1)、(3)Continental fragment…

教会へ

大学も今週から新しいセメスターがはじまったようです。朝から学生がたくさん構内を歩いています。大学の近くにある教会で開かれている英会話教室に参加してみました。Intermediateのクラスの構成は、日本人4割、中国人3割、韓国人2割、台湾人1割といっ…

世界の島々:異なる起源

研究室のRさんもKさんもサンプリングに世界のいろいろな島を訪れているみたいです。私は出不精なので、今後、そんなにたくさんの島を訪れないとは思うのですが、いろいろ思いをめぐらすだけでも楽しいものです。 考えてみれば、地球上の7割が海なので、陸地…

ハワイの珍奇なる虫たち(1)肉食しゃくとりむし

外来種や保全に関しては、基本的には暗い話題が多いものです。しかし、仕事として誰かが取り組むべき問題であるとも思うのは昨日述べたとおりです。とはえ、ここではもっと自然の魅力を感じてもらえるような話題も加えていけたら良いかなとは思います。魅力…

研究者の仕事:書き物

いろいろな研究分野と研究職があります。しかし、研究者の仕事として共通することがあるとすれば何でしょう。それは「書くこと」だと思います。論文、一般解説記事、他人の論文に対するコメント、学会要旨、研究費の申請書、報告書、物品の注文書などの事務…

臨床と保全:類比?

医学の基礎研究で得た知識や技術を応用するのを臨床(医療)とするなら、生態学を応用する場の一つとしての(広い意味で)保全というのがあるでしょう(*1)。生態学を志す研究者にとって、研究のoriginality(独創性)を模索するのは当然です。しかし、保…

オアフ島最高峰へ:雨中の調査行

たまには小難しくない話題も。 昨日は、BさんとPさんらに、オアフ島の最高峰、カアアラ山(Mt. Ka'ala:4003ft = 1220m)に連れていってもらいました。US Armyの管理する道路を通って山頂部近くまで車で行くことができました。もちろん、US Armyの無脊椎動物…

外来植物に関するダーウィンの仮説

お正月明けの休日に、ハワイで日本人らしい生活を、と思いたち、ワイキキで昼食をとって、アラモアナ・ショッピングセンターで買い物をしました。その時、書店をのぞいたら、ダーウィンの「種の起原」のペーパーバックが売っていました。さすがに安くて、9ド…

アリのいなかった島(1)ハワイのアリ相

アパートの台所と風呂場に発生していたアワテコヌカアリ(2mmに満たない小型の種)を駆除するために、市販されているベイトステーションタイプ(毒餌を巣までお持ち帰りしてもらうタイプ)の薬剤を設置したところ、たった2,3日で姿を見ることがなくなりま…

大学教授の仕事:研究費の獲得など

米国では、1日が休日だけで、31日や2日は平日のようでした。いずれの日も研究室に行こうかとは思ったのですが、朝から雨が降っていることが多く(言い訳)、面倒なので行きませんでした。ところが、今日(2日)の午後にRさんから電話がかかってきました。風…

ハワイの年末年始

たまには近況報告を。 大晦日の夜は花火一色でした。夕方頃からパンパンと近所で花火が鳴り続けていたのですが、22時頃から辺り一面に花火が鳴り始め、外をみたら、煙だらけ。結局0時過ぎまで、ものすごい量の花火が打ち上げられていたようです。新年の祝い…