2008-01-01から1年間の記事一覧

島で植物の種数は二倍になる(2)将来予測

「島では外来植物の帰化種数の増加によって、元々の種数の二倍に達している」という研究がありました。帰化植物の種数が増加しているにも関わらず、在来植物種の絶滅はそれほど起こっていませんでした。島では植物の合計種数は飽和せず、今後も、種数は増え…

島で植物の種数は二倍になる(1)鳥との比較

ハワイ大学の構内を散歩していたら、アカギ(写真)が植えられているのを見つけました。小笠原諸島では、在来植生を置き換えるほど勢いのある外来樹種です。大学構内の個体にもちゃんと果実がなっていたので、たくさんいる外来鳥類に運ばれてハワイにも帰化…

ツイスターとカタツムリ

ここホノルルでは11時間にわたる停電の後、さらに30時間後にようやくインターネットが復旧しました。ようやく落ち着いてみると、もう今年も終わりですね。そういえば、日本では研究室の忘年会というのがありますが、こちらでは研究室のクリスマスパティーと…

ハサミムシのドードー

先日、ロード・ハウのナナフシの話で、最後に、セントヘレナ島のハサミムシについてふれました。そのリンクをはった先のハサミムシの画像(合成写真?)は、実際の種類とは異なっていたましたので、変更いたしました。http://www.earwigs-online.de/Lhercule…

ゴキブリのいない島:ハワイの節足動物目録

クリスマスをハワイで過ごすとは、去年までは全く考えてもみませんでした。この季節になっても、相変わらず温かいままです。夜間、気温を測ったら、部屋の中で25℃ありました。いわゆる熱帯夜です。しかし、気温から感じるほどの暑さは全くなく、夜風は涼しい…

島で再発見されたナナフシ

大きな生物というのは一般の興味をひくし、それがさらに絶滅してしまった、となれば、気になってしまうのはなぜでしょう。特に、海洋島にすむ生物は、固有種であることが多く、絶滅しやすいことが知られています。 「島の大型昆虫の絶滅とその再発見」という…

島で木になる植物:海洋島でのロベリアの進化

「この木、なんの木、気になる木〜♪」の歌で有名な日立のCMの木は、実は、ハワイで撮影されているとか(現在5代目で、1、2、5代がハワイで撮影された木)。しかし、この木、もともとハワイに生えていないアメリカネムノキです。もっと、ハワイらしい木を使っ…

研究室の学生の歩む道

今の季節、ハワイ大学では、semester(学期)の終わりの試験やらレポートなどで学生は忙しい季節のようです。研究室に来ている学部生もレポートに追われているようで、先生や大学院生の人にみっちりチェックしてもらっています。 今の研究室に出入りする学生…

サメの求愛:ネムリブカは噛み付いて交尾する

受け入れ研究者である先生は、ハワイ大学の研究センターに所属していますが、同時に動物学部(Department of Zoology)の教員(Facultiy)も兼ねています。最近、動物学部の大学院生によるPh.D(博士号)を取得するためのPh.D Defense(博士論文の口頭試問)…

海藻を食べるヘビ:島から海へ

ハワイには、危険な陸上動物はほとんどいません(ヒトくらい?)。熱帯地方といえば想像してしまう猛毒のヘビもいません。小型種のブラーミニメクラヘビという土壌動物(アリとかシロアリ)を食べるミミズそっくりの外来種がいるだけです。琉球や小笠原にも…

外来植物の駆除に新たな手法:銃で撃つ!?

先日、外来種防除に関連する発表(talk)があるというので、Rさんに連れられて参加しました。アメリカでの大学の教員(faculty)は、tenure trackといって、最初に任期付きの常勤職を経て、数年後に任期のない(permanent)常勤職に昇進していきます(日本で…

イグアナの糞を食べるガ

最近知り合った、近所の研究室のPさんは、スイスからやってきたポスドクで、ガの分類や分子系統を専門とされているらしい。大学院では、ガラパゴスに固有のガを材料に研究されていたとか。 ガラパゴスといえば、ガラパゴスゾウガメやイグアナ(ウミイグアナ…

クリスマスツリーと一緒に来たナメクジ:園芸産業と外来種

Thanksgivingが終わり、米国の次の最大行事であるクリスマスに向けて、スパーなどでクリスマスツリーが売られています。ハワイなのにクリスマスツリー?と思ってしまいますが、もちろん、アメリカ本土から送られてきたわけです。クリスマスツリーなんて、そ…

海岸植物:外来種それとも在来種?

Thanksgivingと呼ばれる感謝祭が終わりました。研究室の先生のホームパーティーに呼んでいただいて楽しく過ごせました。 先日、オアフ島の西岸を訪れたとき、見慣れた海岸植物が多数観察できました。日本の南部の海岸には普通に見られるグンバイヒルガオ、ク…

娯楽と保全

ハワイといえばサーフィン。先日訪れたHaleiwa Beachでは、サーフィンの大会が開かれていました。この季節、波が高く、サーフィンにはもってこい、という感じでした。と、その横の砂浜では、アオウミガメが人を全く恐れることもなく甲羅干ししている姿がたく…

オアフ島のコアホウドリ:メス同士の子育て?

土曜日はBさんらにオアフ島の西端のKaena Point付近まで連れて行ってもらいました。 当地周辺では、毎年、コアホウドリが数十ペア繁殖する場所として著名で、繁殖はまだのようでしたが、すでに成鳥はやってきていました。ま、オアフ島(Oahu)とコアホウドリ…

ハワイは種のるつぼ

大学のIDを作ってもらったり、アパート探しをしたりして過ごしています。RさんとBさんをはじめ、事務の人もすごく親切で助けてもらってばかりです。ただ、なかなか前進しなことも多く、研究が実際スタートするにはまだまだ遠い道のりです。これでは精神的に…

ハワイの独特な生物相

ハワイに到着してはや5日たちました。受け入れ研究者のRさんやBさんのおおいなる助けのおかげで、少しずつ生活をはじめさせてもらっています。 写真は、銀行の口座を作りにBさんの車で連れて行ってもらっているところ。さすがに、ハワイ、気候もよければ、…

ハワイでの研究生活に向けて

11月1日よりホノルルに滞在しつつ、ハワイ大学で生態学の研究を行うことになりました。PCの買い替えにともない、日本語でのウェブサイトの更新ができなくなったので、とりあえずブログを使って近況などをアップしていこうと思っています。 とりあえず、ウェ…