研究者の仕事:書き物

 いろいろな研究分野と研究職があります。しかし、研究者の仕事として共通することがあるとすれば何でしょう。それは「書くこと」だと思います。論文、一般解説記事、他人の論文に対するコメント、学会要旨、研究費の申請書、報告書、物品の注文書などの事務書類、データの打ち込み、解析のプログラム、打ち合わせの電子メール、などなど、毎日毎日、パソコンに向かって、何かしらを書いているということです。もちろん、何かを書くにはそれ相応の書類なり文献に目を通す必要もあります。仕事の大半は、この読む、書くの両方に、費やされているような気がします。その間に、実験または野外調査、学会発表などの出張などがあるという感じでしょうか。

 最近は、パソコンは家庭にも普通にあるので、それだけ持ち帰りの仕事も増え、書く仕事に終わりはありません。

 今日は、頼まれていた原稿をなんとか投稿することができました。年末までに送る約束をしていたものの、10日間ほど遅れてしまいました。義務教育期間には、宿題を締め切りの10日後に提出するとはとんでもないことでしたが、今となってはたった10日と感じてしまうのは、屁理屈をこねる方法を覚えたからでしょうか。

 それにしても、最近は、インターネットを使って論文を投稿できるようになって、状況がずいぶん変わったような気がします。つい数年前まで、論文は、2部か3部をプリントアウトして、編集者への手紙と一緒に封筒に入れて送っていたものです。それが、今や、プリントアウトする必要もなく、いつでもどこからでもインターネットで投稿できるようになったわけですから。しかし、一方で、送った論文がどうなっているのか、リアルタイムでその状況がインターネット上でわかる分、気になって仕事が手につかない、という状況が生じてしまいがちです。

 宿題を終えてすっきりしたということで、午後から海辺の方に行きました。自転車で海岸沿いを走るのは気持ち良く、多くの人が文字通り休日をEnjoyしているのもわかりました。



 次は、年末にあえなく返ってきた論文を修正して別の雑誌に再投稿せねばなりません。書く仕事に終わりはないようです。