除菌ハンドジェル

 野外調査ではいろいろな生物に触れることでしょう。個人的には植物に集まる昆虫に関心があるのですが、動物の糞や死体に集まる昆虫も大好きだし、他にもカタツムリなんかをみるとついつい触ってしまいます。ただ、そんな手のままお弁当を食べるのはちょっと気になることもあります。


糞や死体には細菌が、カタツムリには線虫によって、高頻度でないとはいえ汚染されている可能性があるからです。野外で手を洗う場所は簡単には見つかりません。日本では、ウェットティッシュが一般的に使われているような気がしますが、持ち運びがちょっと不便だし、使ったらゴミになります。


 そんな野外調査でも便利なものがあると院生から教えてもらいました。いわゆる「除菌ハンドジェル」です。日本でも売られていますが、米国ほど一般的ではないような気がします。数滴手のひらにたらして、それで手をさらっと洗い消毒するのです。匂いついたものもありますが、これが結構便利です。大きなボトルで売られていることもありますが、小瓶にわけて持ち運ぶことも可能です。最終的には蒸発するので、タオルなどで拭き取る必要もないし、ゴミも出ません。


 いくつか会社があるようですが*1、最もよく知られているのがピュレル(Purell)らしい(日本人には発音しづらい・・・)。他にもジャーム・エックス(Germ-X)と呼ばれるものもあります。



除菌ハンドジェルの一種(ジャーム・エックス)


 車で複数の調査場所を回る仕事でも、汚れた手でハンドルを握る前にハンドジェルを使えば快適でしょう。ただし、アルコール(エタノール)が含まれているので、肌が弱い人には向かないし、使いすぎると(ウェットティッシュ同様)手が荒れることもあります。


 日常生活でも、こちらの若い女の子ならハンドジェルの小瓶を携帯しているのはちょっとしたたしなみ(?)とか。もっとも、最近の日本でも(インフルエンザの影響もあって)とっくに常識なのかもしれませんが。

*1:日本でも入手可能なようです。また、消毒、除菌、ハンドジェルなどで検索すると、日本製の類似商品も多くあるようです。