千石先生と島の生物学

 悲報でした。


千石先生が死去 「わくわく動物ランド」「どうぶつ奇想天外!」で人気


 私の子供時代、「わくわく動物ランド」を毎週楽しみに観てたものです。しばしば番組に登場されていた当時の千石先生の年齢が、現在の(私の)年齢に近いと知って少し感慨深いものがあります。あのような形で積極的にテレビに出演され、生き物の魅力を伝えているというのはすごいことです。


 千石先生は、書籍の出版を通じても、動物の魅力を広く普及されてきました。下に紹介した「千石先生の動物ウォッチング―ガラパゴスとマダガスカル」は、このブログでもよく取り上げてきたような、「島の生物学」について、海洋島であるガラパゴス諸島と大陸島であるマダガスカルを比較しながら、学問的なところもわかりやすい形で紹介している良書です。値段も手頃で、カラー写真もふんだんに使われていてとても読みやすい本です。「いのちはみんなつながっている―西表生態学」は西表島の自然をエッセイ風に解説しています。こちらも1ページごとに写真が使われ、非常に読みやすく、西表島に行ったことがない人でも楽しめると思います。


 進化学、生態学生物多様性など、一般の人たちによく知ってもらうには、千石先生のような方の存在が、今後もかなり重要な役割を担っているような気がします。



千石先生の動物ウォッチング―ガラパゴスとマダガスカル



いのちはみんなつながっている―西表生態学