インフルエンザ発生や Ph.D. Defense

 キャンパス内の学生寮で、いわゆる「豚インフルエンザ(swine flu)」が発生したそうです。といっても、今のところ大学が閉鎖されたり、授業がなくなるわけでもないようです。こういった情報は、大学からの一斉メールや日本総領事館からのメールで知らされます。


 ともかくも、論文がリジェクトされたり自転車を盗られたりと、不幸な日々が続いているので、気をつけねばなりません。


 楽しい時もつらい時も流れる時間は同じです。今日はセミナーが3つもありました。一つは、オーストラリアの外来種問題とその対策についてCSIRO(豪研究機関)からのゲストによる発表。残りの二つはそれぞれ、サメの系統地理と、コアホウドリの集団遺伝に関するPh.D. Defenseでした。コアホウドリの研究は以前にも少し触れた話で、やはりなかなかに興味深いと感じました。


 Ph.D. Defenseの印象についての追加。最初の指導教員(supervisor)による発表者の紹介は、その教員にとっても一種の晴れの舞台かもしれません。発表者がいかにすぐれた研究をしてきたか、教員との関係性などを知ることができます。今日の教員はいかに笑いをとるか、が大事だったような気もします。ここは、教員の個性も反映しているのでしょう。にしても、今日の演者の一人は本土から7人も家族が応援にきているのには驚きました。


 ハワイ大学の動物学部では、海洋の大型動物や鳥の研究をしている教員が多く、そういった人気動物の研究をしたい学生が多く集まっているそうです。ただし、無脊椎動物に比べ、サンプルサイズ(調査に必要な個体数)を確保するのが難しく、研究(論文)としてまとめるのはそれなりに大変なように感じます。