NSF の査読コメント

 NSF(米国科学財団)の研究費申請の結果を見せてもらう機会がありました。総合評価は4段階で上位26%ほどが採用されるようです。日本の科研費で不採用の場合は短いコメントと総合評価(A、B、C・・・)が返ってくるだけですが、NSFではプログラム・オフィサー(Program Officer)と6人の匿名査読者(Reviewer)全員のコメントと評価を(ウェブ上で)読むことができます(つまり7人分!)。


コメントを読ませてもらうと、長いコメントもあれば比較的短いものもあります。ただ、ある程度フォーマットが決まっているようでした。不採用の場合では、コメントの中で弱点(Weakness)として指摘された点を改訂して、次回に再申請することになるようです。また、プログラム・オフィサーは名前が明かされているようで、審査結果について問い合せることが可能です。


まさに論文の査読(ピア・レビュー:peer review)と同じです。日本の科研費もかつてはコメントや評価がなく採用・不採用が知らされるだけだったので、徐々に米国のような方法を取り入れつつあるのかもしれません。