ダーウィンのイベント

 今週は机に座っている時間が少なく、更新があまりできませんでした。いろいろ書きかけの記事もあったので、この連休(月曜日は祝日)を使って、更新しておきたいところです。


 ダーウィンの200回目の誕生日(2月12日)には、ハワイ大学の図書館でいくつかのささやかなイベントがありました。一つは、ハワイ諸島の進化についてのDVD上映。もう一つはハワイ大学に在籍する科学アカデミー会員Steven M. Stanley教授による記念講演。そして最後に図書館のロビーで誕生ケーキでお祝い。


 DVDはハワイのながーい歴史をごく短く一般向けに解説したものでした。鳥(ハワイミツスイ)、植物(ロベリア)や昆虫(ハワイショウジョウバエ)などが出演していたけど、カタツムリは出てこず、一緒に参加したBさんは少し不満げでした。それにしても、ハワイの最も古い歴史をたどれば、恐竜がいた時代にまで遡ることができると言っていたけれど、ハワイで恐竜化石が出たらそれこそ大発見だなあとBさんと冗談をかわしたり(化石があるとしても、はるか北西の海の底だけど)。


 Stanleyさんという人のことは恥ずかしながら知らなかったのですが、古生物学の分野で進化で著名な人だそうです。マイクが壊れていたのと(私の)ヒアリング能力の乏しさで、英語はほとんど聞きとれず。ただ、スクリーンにはダーウィンをはじめ関係者の肖像画がいろいろと映し出されていたので、「自然選択説」の成り立ちを紹介していたようです。



記念のしおりをもらいました


 虫歯が怖いのでケーキは食べなかったけれど、「やっぱりダーウィンよりウォーレスの方が好きだなあ」と言ったら、Bさんはケーキを食べながら「me too」て言ってました。鳥や獣、昆虫から、陸貝まで自分でたくさん採集していたウォーレスはフィールド生物学者の憧れの存在なのです。


 そういえば、これらのイベント、教員から学生まで非常にたくさんの人が参加していました。日本の大学でもこのようなイベントが行われたりしたのでしょうか。たぶん、ほとんどなかったでしょう。


 日本では宗教vs進化という図式がないため、いずれにもそれほど感心がない人が多いような気がします。「あなたは進化を信じていますか」という(私の)アホな質問に、Rさんが丁寧に答えたあたりまえの言葉が妙に印象に残りました。


進化は fact だ。