先月に引き続き、昨日はオアフ島の最高峰Kaala山に連れていってもらいました。平地は絶好の天気でしたが、やはり山頂部付近は曇り時々雨という感じでした。雨は雨で、カタツムリたちが動き出すので観察するには良い機会です。それでも、ごくたまに雲の隙間から陽がさすこともあったので、ハワイ固有の鳥、ハワミツスイの一種 ‘Apapane’ に出会うことができました。さえずりとその美しさはやっぱりすばらしい。
アパパネの体色は、ハワイの原生林を構成している固有樹種 ‘Ohia’(ハワイフトモモ)の花の色にそっくりで、捕食者に対する隠蔽色として進化したのではないかという仮説もあるくらいです。写真ももちろん撮影したのですが、その美しさを再現するには腕も機材も足りないので、オヒアの写真を載せるにとどめます。アパパネの写真は、リンクを訪れると、オヒアに吸蜜中の写真が見られます(もちろん、appaneでgoogleの画像検索したら他にもたくさんの写真を見ることができます)。
アパパネとオヒア
http://www.stanford.edu/~petelat1/apapane6.jpg
アパパネはハワイでは最も観察しやすいハワイミツスイの一種のようです。ただ、オアフ島ではごく限られた高標高地にしかもう残っていないようです。他のハワイミツスイの多くは絶滅してしまっています。この大量絶滅の一つとして、外来鳥類とともに持ち込まれた鳥マラリアとそれを媒介する蚊(これももちろん外来種)とによる影響が大きいと言われています。熱帯性の蚊は高標高地には侵入しにくく、かろうじて生き残っているそうです。このあたりのことは全く勉強していないので、また機会があれば勉強したいところです。
蚊に刺されるアパパネ
http://www.hawaii-forest.com/images/apapalg.jpg
ハワイミツスイとはまた何度も出会う機会はあるでしょうが、とりあえず最初に見た日というのは印象に残るものです。
ちなみに、同行した植物学者によると、前回ロベリアとした植物は(もちろん同じ仲間ですが)属は Cyanea にあたるそうです。一応追記しておきます。
*‘Apapane’ も‘Ohia’も西洋人が来る以前からハワイの人が使っていた呼び名だそうです。